こんにちは、ドライな庭のナツオです。
ドライガーデンといえば、アガベやユッカ、サボテンなどが主役になりますよね。私も自宅で育てていますが、大きな植物を並べるだけでは、どうしても足元が寂しく感じることがあります。
そこで取り入れたいのが、下草や低木、グラス系植物です。細い葉が風に揺れるグラスや、石の隙間を覆うグランドカバーがあるだけで、庭の雰囲気はかなり変わります。
ただ、見た目がよいという理由だけで植物を選ぶのは少し危険かもしれません。
実際、私はドライガーデンを作るときにカレックスを植えました。最初は気に入っていたものの、3年目くらいから徐々に調子が悪くなり、現在は当初の3分の1ほどの大きさになっています。
今回はその経験も踏まえて、ドライガーデンの足元におすすめの植物と、長く楽しむための選び方を紹介します。
記事のポイント
- ドライガーデンに合う下草の選び方
- おすすめのグランドカバーとグラス系植物
- ローズマリーなど低木やハーブの特徴
- 下草の配置方法と季節ごとの管理ポイント
ドライガーデンの下草を選ぶ基本
下草は主役植物を引き立てる存在ですが、庭全体の印象にも大きく関わります。まずは、植物を選ぶ前に知っておきたいポイントから見ていきましょう。
下草があると庭に立体感が生まれる
アガベやユッカは、独特の葉の形が魅力です。特にアガベは肉厚の葉が放射状に広がり、ユッカは細い葉が球状にまとまるものもあります。
こうした植物だけを並べてもかっこいいのですが、足元まで同じような高さや葉形の植物で揃えると、少し単調に見えることがあります。
そこで使いたいのが、背丈の低い下草や柔らかな葉を持つ植物です。
例えば、ユッカの足元にフェスツカ・グラウカを配置すると、細かな葉の質感が加わります。さらに地面を這うセダムを石の近くに植えれば、高さの違いも生まれるでしょう。
背の高い植物、中くらいの低木、地面を覆う植物という3つの高さを意識すると、自然なまとまりが出やすくなります。
もちろん、すべての高さを必ず揃える必要はありません。小さな庭なら主役のアガベと低い下草だけでも十分です。
乾燥と湿気への適応を確認する
ドライガーデンに使う下草は、乾燥に比較的耐えられる種類から選ぶと主役植物と組み合わせやすくなります。
ただし、乾燥に耐えられることと、雨が多い日本の庭で育てやすいことは別の話です。
ラベンダーやローズマリーなどは、根の周囲が長期間湿った状態になると傷むことがあります。一方、カレックスのように、種類によっては乾燥しすぎない環境を好む植物もあります。
つまり、ドライガーデンに合う見た目だからといって、すべての植物が同じ土や水やりで育つわけではありません。
植える場所の日当たり、水はけ、夏の暑さ、冬の寒さを確認しておくことが大切です。
下草選びで確認したい条件
- 自宅の冬の最低気温に対応できるか
- 梅雨や長雨による湿気に耐えられるか
- 日向と半日陰のどちらを好むか
- 成長したときにどの程度広がるか
主役植物の選び方については、ドライガーデンにおすすめの植物と失敗しない選び方でも紹介しています。
広がりすぎない植物を選ぶ
下草を選ぶときに私が気をつけたいのは、成長したあとの広がり方です。
植え付け直後は小さな苗でも、数年で周囲を覆ってしまう種類があります。特に地下茎を伸ばす植物や、こぼれ種で増える植物は注意したいところ。
せっかくアガベやユッカを引き立てるために植えたのに、下草が主役を隠してしまっては本末転倒ですよね。
私は、株がまとまって育つ植物や、剪定によって大きさを調節しやすい植物を優先したいと考えています。
地面を覆うグランドカバーについても、増えること自体が悪いわけではありません。大切なのは、自分で管理できる範囲に収まるかどうかです。
グランドカバーのおすすめ4選
グランドカバーは地表を低く覆う植物のことです。石の周囲や砂利の境目などに取り入れると、自然な雰囲気を作れます。
セダムは石の隙間にも似合う
ドライガーデンの足元に使いやすい植物として、最初に紹介したいのがセダムです。
セダムにはさまざまな種類がありますが、なかでもアンジェリーナは細かな葉が特徴で、黄緑色の葉が砂利や岩の間によく映えます。
低く広がるため、背の高いユッカの根元やアガベから少し離れた石の隙間に植えると、地面に変化をつけられます。
ただし、セダムの仲間でも耐寒性や耐湿性、広がり方には違いがあります。購入するときは品種名まで確認しましょう。
アンジェリーナは株が横方向に広がるため、周囲の植物を覆い始めたら切り戻して調節します。
最初から全面に植えるのではなく、石と石の間に小さく植えて、成長を見ながら増やす方法がよいと思います。
園芸店や通販ではセダム・アンジェリーナの苗を探せます。購入時は葉の傷みや株元の状態も確認しておきたいですね。
デロスペルマは花も楽しめる
デロスペルマは、多肉質の小さな葉と鮮やかな花を楽しめる植物です。耐寒マツバギクという名前で販売されているものもあります。
特にデロスペルマ・クーペリーは、日当たりのよい乾燥した場所に向き、地面を這うように広がります。
石の周囲に植えると、花が咲く季節には無骨なドライガーデンに明るい色が加わるでしょう。
アガベやユッカの青白い葉と、ピンク系の花を組み合わせるのも面白そうです。
ただし、乾燥に耐えられる一方で、排水の悪い土や冬の過湿には注意が必要になります。耐寒性にも品種差があるため、名前だけで判断しないようにしてください。
また、横に広がる植物なので、株同士を密集させすぎないことも大切です。
花を楽しみたい方にはおすすめですが、緑やシルバーだけで庭をまとめたい場合は、少量に留める方が統一感を保てるかもしれません。
クリーピングタイムは香りが魅力
クリーピングタイムは、地面を這うように成長するタイムの仲間です。
葉が小さく、種類によって花色や広がり方が異なります。香りも楽しめるため、庭に少し違った魅力を加えたいときに候補になります。
石の周囲や花壇の縁に植えると、自然に地面を覆うような景観を作れるでしょう。
ただ、クリーピングタイムは植えれば必ず密生するというものではありません。蒸れや過湿で傷むことがあり、種類や栽培環境によって生育にも差が出ます。
特に日本の高温多湿な夏は、株の内部が蒸れないように注意したいところです。
また、広がりすぎた場合は切り戻しが必要になります。ほかの植物の根元まで覆わせず、植栽範囲を決めておくと管理しやすくなります。
乾燥に比較的耐える植物ですが、植え付け直後から水やりが不要というわけではありません。根付くまでは土の状態を見て水を与えましょう。
イベリスは白い花で明るく見せる
イベリスも、ドライガーデンの足元に取り入れたい植物の一つです。
なかでも宿根性のイベリス・センペルヴィレンスは、横に広がる常緑性の植物で、春には白い花を楽しめます。
白い花と緑の葉は、グレー系の岩や茶色い砕石との相性がよく、庭全体を明るく見せてくれます。
ただし、白い砂利の上に植える場合は、花が咲いていない時期の葉色や形も考えて配置したいところです。
イベリスは水はけのよい場所を好み、乾燥にも比較的耐えます。一方、長期間土が湿る場所では調子を崩すことがあります。
なお、「イベリス」という名前で販売される植物には一年草もあります。毎年楽しみたい場合は、宿根性かどうかを購入前に確認しましょう。
グラス系植物のおすすめ4選
グラス系植物は細い葉を持ち、風によって動きが生まれるのが魅力です。アガベやサボテンの硬い葉とは違う表情を楽しめます。
フェスツカ・グラウカは青い葉が魅力
フェスツカ・グラウカは、青みを帯びた細い葉が特徴のグラスです。ブルーフェスクという名前でも知られています。
葉が密集して丸い株を作るため、ドライガーデンの足元に取り入れやすい植物だと思います。
特に、青白い葉を持つアガベやユッカと組み合わせると、葉色の統一感を出しながら形に違いをつけられます。
品種によって大きさは異なりますが、小型のものは高さ20〜30cm程度の株姿が一つの目安です。
フェスツカは日当たりと水はけのよい場所を好みます。しかし、蒸し暑さや土の過湿によって弱ることがあるため、日本の夏には注意が必要です。
成長した株は中心部が枯れ込むこともあり、数年ごとの株分けが必要になる場合があります。
いきなり何株も植えるより、まずはフェスツカ・グラウカのポット苗を少数植えて、自宅の環境に合うか試すのもよいでしょう。
小さな丸い株をいくつか配置すると、背の高い植物を邪魔せずに足元へ変化を加えられます。
カレックスは種類によって性質が違う
カレックスは、細い葉がこんもりとまとまるグラス風の植物です。実際にはイネ科ではなくカヤツリグサ科ですが、観賞用のグラスとして一緒に扱われることがあります。
緑色、銅葉色、斑入りなど葉色が豊富で、ドライガーデンの雰囲気に合わせやすいのが魅力です。
私が植えたカレックスも、最初のころは見た目がよく、かなり気に入っていました。
ただし、カレックスなら何でも乾燥に耐えられるわけではありません。種類によっては適度な湿り気や半日陰を好みます。
アガベと同じように乾燥させ続けると、水分不足になる種類もあるでしょう。
また、日差しの強さや暑さ、寒さへの適応にも違いがあります。
カレックスを購入するなら、必ず品種名と適した栽培環境まで確認することをおすすめします。
乾燥気味の場所が合わない種類なら、主役植物と少し離して植えるか、鉢植えで管理する方法も考えられます。

自宅のドライガーデンで育つアガベの子株とカレックス。葉の形の違いが足元に変化を生んでいます。
ミューレンベルギアは秋の穂が美しい
ミューレンベルギア・カピラリスは、秋にピンク色のふんわりした花穂を楽しめるグラスです。
ピンクミューリーグラスという名前でも知られています。
細い葉が株元から伸びる姿も魅力ですが、特に秋の花穂はほかの植物にはない柔らかな印象を与えてくれます。
日当たりと水はけのよい場所を好み、定着した株は乾燥にも比較的耐えられます。
ただし、株が成長するとそれなりの大きさになります。背の低いグランドカバーのような感覚で密集させるのは避けた方がよいでしょう。
また、花穂は一年中楽しめるわけではありません。冬に地上部が枯れ込むこともあり、季節によって姿が変わります。
私は、庭の端や石の後ろ側など、少し空間に余裕があるところへ植えると面白いと思います。
パンパスグラスは広い場所向き
パンパスグラスは、大きな株とふわふわした花穂が印象的なグラスです。
庭の中でもかなり目立つ植物で、ドライガーデンに取り入れれば迫力のある景観を作れます。
ただし、一般的なパンパスグラスは大型になるため、小さな庭の下草としては扱いにくい植物です。
品種や栽培環境によって異なりますが、高さも横幅も数メートル規模になる場合があります。大型の株を十分に育てるには相応のスペースが必要です。
また、葉の縁が鋭いため、剪定時や通路の近くではけがに注意してください。
海外では一部地域で野生化や侵略的な広がりが問題になっています。種子による拡散や地域の栽培上の注意事項も確認したいところです。
私なら、狭い庭ではパンパスグラスよりコンパクトなフェスツカなどを優先します。
反対に、広い庭で存在感のあるグラスを探しているなら、成長後の大きさを確認したうえで検討する価値はあるでしょう。
植物の大きさや葉の特徴については、ノースカロライナ州立大学のパンパスグラス植物データも参考になります。
低木とハーブのおすすめ4選
グラスやグランドカバーだけでなく、背丈を抑えられる低木もドライガーデンによく合います。香りや花を楽しめるハーブ類も候補に入れてみましょう。
ローズマリーは葉と香りを楽しめる
ローズマリーは、細長い葉と独特の香りが魅力の常緑低木です。
乾燥に比較的耐え、日当たりと水はけのよい場所を好むため、ドライガーデンにも取り入れやすい植物です。
ローズマリーには、大きく分けて上に伸びる立性と、横に広がるほふく性があります。
立性は高さを出したい場所に、ほふく性は花壇の縁や石の周辺に使うと、それぞれの特徴を生かせるでしょう。
ただし、立性のローズマリーは成長するとかなり大きくなる品種があります。小さな苗でも将来の樹高や横幅を見込んで植えてください。
また、ローズマリーは乾燥を好む一方、長期間の過湿が苦手です。粘土質で水が抜けにくい場所は避けたいところです。
ドライガーデン用に選ぶなら、まずローズマリーの立性・ほふく性の苗を比較してみるとよいと思います。
冬の寒さに対する適応も品種によって異なるため、寒い地域では耐寒性の確認が必要です。
ラベンダーは銀葉と花が魅力
ラベンダーも、ドライガーデンの低木や下草として人気のある植物です。
細かな葉と紫色の花が特徴で、特に銀色がかった葉を持つ種類はアガベやユッカともよく合います。
代表的なのはイングリッシュラベンダーとフレンチラベンダーです。
イングリッシュラベンダーは比較的涼しい気候を好み、夏の高温多湿には注意が必要になります。
フレンチラベンダーも乾燥気味の水はけのよい場所を好みますが、品種によって寒さや湿気への適応が異なります。
私が選ぶなら、見た目だけでなく、自宅の夏と冬の気候に合う種類を優先します。
また、ラベンダーは蒸れやすい環境を避け、株の内側まで風が通るように育てたい植物です。
花が終わったあとの剪定も大切ですが、古い木質化した部分まで深く切ると芽が出にくい種類もあります。品種に合った時期と切り方を確認して管理しましょう。
サントリナは銀葉の低木
サントリナは、細かく分かれた葉が特徴の低木です。コットンラベンダーという名前でも流通していますが、ラベンダーとは別の植物になります。
銀白色の葉を持つ種類は、グレーの岩や白い砂利と組み合わせると、乾いた雰囲気を演出できます。
日当たりと水はけのよい場所を好み、定着後は乾燥にも比較的耐える植物です。
また、葉が細かく枝が密に育つため、丸みのある低木として配置しやすいのも魅力でしょう。
ただし、成長後は予想以上に横へ広がることがあります。株と株の間には余裕を持たせてください。
花後などに軽く形を整えると、まとまった姿を維持しやすくなります。
ドライガーデンをシルバー系の葉色でまとめたい方には、候補に入れてほしい低木です。
ロシアンセージは柔らかな印象
ロシアンセージは、細かな銀緑色の葉と青紫色の花が特徴の植物です。
分類上はサルビア・ヤンギーという学名が使われ、以前はペロフスキアの仲間として扱われていました。
日当たりのよい場所を好み、水はけのよい土で育てます。定着すれば乾燥にも比較的耐えられます。
アガベやユッカの硬い葉とは対照的に、柔らかな枝葉が広がるため、庭の雰囲気を少し優しくしたいときによく合いそうです。
ただし、背丈が出る種類もあり、一般的なグランドカバーとは役割が異なります。
また、冬は地上部が枯れ込む場合があるので、冬でも同じ姿を保つ常緑低木とは区別して考えたいところです。
年間を通して葉が残る植物と組み合わせれば、季節による変化も楽しめるでしょう。
下草が映えるレイアウトの考え方
気に入った植物を見つけたら、次は配置を考えます。見た目だけでなく、育ったあとの大きさや管理のしやすさも意識したいところです。
主役植物の周囲には余白を残す
下草を使うときに大切なのは、すべての空間を植物で埋めようとしないことです。
ドライガーデンは、植物だけでなく石や砂利も景観を作る大切な要素になります。
特にアガベは、葉の広がりを横から見せたい植物です。株元まで下草を密集させると、せっかくの形が分かりにくくなるかもしれません。
そこで、主役植物と下草の間に少し砂利を見せる空間を作ってみます。
大きめの石を配置して、その石の外側に低い植物を植える方法もよいでしょう。
下草が育つ余地も残しておけば、将来の植え替えや剪定もしやすくなります。
植物を増やすだけでなく、あえて何も植えない場所を作ることも大切だと思います。

アガベとグラス類を組み合わせた自宅のドライガーデン。葉形の違いと砂利の余白が分かる植栽例です。
庭の広さに合わせて組み合わせる
狭い庭では、下草の種類を増やしすぎない方が全体を見やすくできます。
例えば、アガベを主役にするなら、フェスツカ・グラウカとセダムを少量取り入れる組み合わせが考えられます。
もう少し広い庭であれば、ローズマリーやサントリナなどの低木を加えると、高さに変化が生まれるでしょう。
庭の奥側に少し背丈のある植物を置き、手前側に低いグランドカバーを配置する方法もあります。
ただし、植物の高さは植え付け時の姿だけで判断できません。
ローズマリーが大きくなれば、後ろのアガベを隠してしまう可能性もあります。
植物の最終的な大きさは品種や育てる環境で変わりますが、購入時の苗よりかなり大きくなることを想定しておきたいですね。
庭の広さ別の組み合わせ例
| 庭の広さ | 主役植物 | 下草・低木 | 考え方 |
|---|---|---|---|
| 小さな庭 | 小型アガベ | フェスツカ・セダム | 種類を絞って余白を残す |
| 中程度の庭 | アガベ・ユッカ | サントリナ・タイム | 高さと葉形を変える |
| 広い庭 | 大型ユッカ・ヤシ類 | ローズマリー・ミューレンベルギア | 低木とグラスで立体感を出す |
これはあくまでレイアウトの例です。実際には、それぞれの植物が同じ場所の気候や土に適しているか確認してから組み合わせましょう。
砂利と植物の境界を考える
ドライガーデンでは、土の表面を砂利や砕石で覆うことが多いと思います。
グランドカバーを植える場合、どこまで植物を広げるかを最初に考えておくと管理しやすくなります。
例えば、セダムを石の周囲だけに広げたいなら、成長した枝を定期的に切り戻します。
また、砂利の下に防草シートがある場合は、植栽場所の施工方法にも注意が必要です。
植え穴が小さすぎたり、根が広がる空間が不足したりすると、植物の生育に影響する場合があります。
さらに、植物を植える部分と砂利だけの部分では、水の染み込み方が異なることもあります。
水やりを必要とする下草を、極端に乾燥する場所へ無理に植えることは避けたいところです。
見た目だけでなく、根が育つ土の環境まで考えて配置してください。
植え付け後の管理と冬越し
下草は主役植物より小さいため、つい管理を後回しにしがちです。しかし、種類によっては夏の蒸れや冬の寒さで大きく傷むことがあります。
植え付け直後は水やりが必要
ドライガーデンに植える植物は乾燥に比較的耐える種類が多いものの、植え付けた直後から水を与えなくてよいわけではありません。
根が周囲の土に広がるまでは、土の乾き具合を確認しながら水やりを行います。
ただし、水を与えすぎて根の周囲が常に湿った状態になるのもよくありません。
特にセダムやデロスペルマ、ラベンダーなどは、水はけの悪い環境に注意が必要です。
逆に、カレックスの中には極端な乾燥を嫌う種類もあります。すべての下草をアガベと同じ水やり方法で管理するのは避けましょう。
水やりの頻度は、季節や土の状態、苗の大きさによって変わります。「何日に1回」と決めつけず、実際の土の状態を見て判断してください。
梅雨と夏は蒸れに注意する
日本でドライガーデンの植物を育てるとき、避けて通れないのが梅雨と夏の高温多湿です。
乾燥を好む植物でも、長期間の雨や蒸れで根元が傷むことがあります。
特に葉が密集するグラス系植物は、株の内部に枯れ葉がたまったままにならないよう注意したいところです。
ただし、生きている葉まで無理に引っ張ると株を傷める可能性があります。枯れ葉だけを取り除き、必要に応じて剪定します。
また、株が密集しすぎている場合は、適期に株分けすることも考えられます。
英国王立園芸協会も、砂利を使った庭に適した植物と育て方の中で、日当たりと排水のよい環境を基本として紹介しています。
日本ではさらに梅雨や台風などの影響もあるため、自宅の気候に合わせた工夫が必要です。
冬の雪と凍結にも備える
ドライガーデンの下草を選ぶとき、耐寒性も忘れずに確認しておきたいところです。
寒さに比較的耐える植物でも、湿った土が凍ったり、雪が長期間残ったりする環境では傷む場合があります。
また、雪の重みで葉が倒れたり、株の形が崩れたりすることもあります。
だからといって、すべての下草に同じ防寒対策が必要なわけではありません。
寒さそのものに弱い植物、冬の過湿を嫌う植物、雪の重みに影響されやすい植物では、注意する点が異なります。
寒冷地で育てる場合は、最低気温だけでなく、積雪量や雪が残る期間も考えて選びましょう。
また、鉢植えなら厳しい寒さが予想されるときに移動できるため、初めて育てる植物を試す方法としても便利です。
私のカレックスが小さくなった経験
ここで、私が実際に育てているカレックスの話を少し紹介します。
ドライガーデンを作ったとき、見よう見まねでグラス系植物も取り入れてみようと思い、カレックスを植えました。
最初のころは葉の広がり方もよく、アガベなどと組み合わせた姿を気に入っていました。
ところが、3年目くらいから明らかに調子が悪くなり、少しずつ葉が抜けるようになってきたんです。
現在は、植え付けた当初と比べると3分の1くらいの大きさになっています。
原因として私が気になっているのは、冬の雪です。
私の地域は雪があまり降らないため、特に対策をせず、そのまま雪に埋もれたことがありました。
もしかすると、その影響があったのかもしれません。ただし、実際の原因が雪だったと確認できたわけではありません。
カレックスの品種や夏の暑さ、水分量、根の状態など、ほかにも考えられる要因はあります。
◆ナツオのワンポイントアドバイス
見た目がよくても、何年も元気に育つとは限らないんですよね。今のカレックスはかなり小さくなりましたが、まだ復活を期待しています。私も次に植えるときは、冬の雪だけでなく、その品種に合う環境をもっと確認しようと思っています。
もし同じようにグラス系植物が小さくなってきたら、いきなり肥料を増やすのではなく、まずは枯れ葉や株元、土の湿り具合を確認してみてください。
原因が分からない場合は、苗を購入した園芸店などに相談するのも一つの方法です。
苗を選ぶときの確認ポイント
最後に、下草や低木を購入するときの注意点を紹介します。小さな苗でも、購入前の確認がその後の育てやすさにつながります。
品種名と成長後の大きさを確認する
植物を購入するときは、できるだけ正式な種類や品種名を確認してください。
例えば、ローズマリーは立性とほふく性で成長の仕方が異なります。カレックスも品種によって日当たりや土の湿り気への適応が違います。
ラベンダーについても、種類によって耐暑性や耐寒性に差があります。
また、購入したときは小さな苗でも、数年後にはかなり大きくなる植物があります。
苗の高さだけでなく、成長後の横幅や剪定の必要性も見ておきましょう。
特にグラス系植物は、株の大きさに加えて花穂の高さも確認したいところです。
花穂が大きく伸びる種類は、葉だけの時期と開花時期で庭の印象がかなり変わります。
通販と園芸店を使い分ける
下草やハーブ類は、園芸店だけでなくネット通販でも購入できます。
通販は品種を探しやすい一方、写真だけでは苗の大きさや状態が分かりにくい場合があります。
私は、できれば実物を見て、葉色や株元の状態を確認したいところです。
通販で購入する場合は、ポットの大きさや苗の本数、発送時期、植物の状態に関する説明を確認しましょう。
特に同じ植物名でも、苗の大きさによって価格が違うことがあります。単純に値段だけで比較しない方がよいと思います。
また、購入した苗をすぐ地植えできるかどうかは、季節や地域の気候にも左右されます。
苗の購入先については、ドライガーデン植物の販売店と購入先の選び方も参考にしてください。
購入前の注意点
植物の耐寒温度や最終的な大きさは、一般的な目安として考えてください。実際の生育は地域の気温や積雪、土壌などで変わります。正確な品種情報は販売店や生産者の公式情報を確認し、庭の排水や植栽環境に問題がある場合は園芸店・造園業者などの専門家に相談しましょう。
よくある質問
ドライガーデンの下草選びで気になりやすい疑問をまとめました。
ドライガーデンの下草に関するFAQ
Q1. ドライガーデンに最もおすすめの下草は何ですか?
A. 石の隙間や地面を低く覆いたいなら、セダムやデロスペルマが候補になります。細い葉を楽しみたい場合はフェスツカ・グラウカもおすすめです。ただし、どの植物も日当たりや水はけ、冬の寒さなどを確認して選ぶ必要があります。
Q2. 下草には水やりをしなくても大丈夫ですか?
A. いいえ。乾燥に耐える植物でも、植え付け直後は根付くために水が必要です。また、カレックスのように種類によって適度な湿り気を好む植物もあります。植物ごとの性質と土の乾き具合を確認して管理してください。
Q3. ドライガーデンにローズマリーは合いますか?
A. ローズマリーは日当たりと水はけのよい場所を好み、乾燥にも比較的耐えるため、ドライガーデンに取り入れやすい低木です。立性とほふく性があり、庭の広さや配置に合わせて選べます。ただし、過湿や寒さには注意が必要です。
Q4. パンパスグラスは狭い庭にも植えられますか?
A. 一般的なパンパスグラスは大型になるため、狭い庭では慎重に判断した方がよい植物です。葉の縁も鋭いため、通路の近くには注意が必要です。コンパクトな下草を探しているなら、フェスツカなどを検討するとよいでしょう。
Q5. グランドカバーを植えれば雑草は生えなくなりますか?
A. グランドカバーが地面を覆うことで雑草が生えにくくなる場合はありますが、完全に防げるわけではありません。また、植物が広がりすぎることもあります。雑草対策だけを目的にするのではなく、景観と管理のしやすさを考えて選びましょう。
まとめ
ドライガーデンの足元には、グランドカバーやグラス系植物、低木など、さまざまな植物を取り入れられます。
今回紹介した植物を振り返ると、次のような選び方ができます。
- 石の隙間を低く覆いたいならセダムやデロスペルマ
- 細い葉を楽しみたいならフェスツカ・グラウカ
- 季節の花穂を楽しむならミューレンベルギア
- 香りや常緑の葉を楽しむならローズマリー
- 銀葉を取り入れたいならサントリナやラベンダー
- 広い場所で迫力を出すならパンパスグラス
ただし、見た目だけで決めず、日当たりや水はけ、耐寒性、成長後の広がり方を確認することが大切です。
私自身、カレックスを植えて最初は満足していましたが、数年後に株が小さくなるという経験をしました。
だからこそ、今は購入時の姿だけでなく、何年も育てたときのことまで考えて植物を選びたいと思っています。
主役植物を引き立てる下草を少しずつ取り入れながら、自分の庭に合った組み合わせを見つけていく。
そんな楽しみ方が、ドライガーデンには合っているのではないでしょうか。